プラスチックは、現在まで社会の発展に寄与してきました。日用品、家電、住宅、オフィス、自動車、航空機に至るまで、ほとんどどのようなものにも使用されているといっても過言ではありません。

　弊社の主製品は、プラスチックの一つであるポリエチレンから造られる包装用品です。ポリエチレン製袋・包装材は、薄く軽量で、省スペースでローコストです。また、原油をガソリン、重油等に精製した残りもの・余りものから生成されるポリエチレンは、その観点ではそもそも省資源です。

　弊社の主製品の一つであるポリエチレン製レジ袋は、薄くて丈夫、軽量で省スペース、清潔で衛生的であり、買物時に使用後は、家庭内でごみ袋、小物入れ、整理袋、簡易手袋などに使用でき、リユース率が高く、ごみとして回収されても、サーマルリサイクル時には重油に代わる燃料にもなり、重油が節約できます。もちろんそのままマテリアルリサイクルし、他製品に再生することも可能です。レジ袋は本来大変利便性の高いものであるといえます。

　しかしながら、昨今、環境問題への関心が高まるなかで、レジ袋をはじめとするプラスチック製品にも課題があることが認識されてきました。海洋プラスチックごみの問題は、ポリ袋・ポリ包装材がその全体量に占める割合は小さいとはいえ、乗り越えなければならない課題であり、海洋生分解性ポリエチレン袋の開発などの解決策に弊社も真摯に取り組みたいと考えます。

　ポリ袋・ポリ包装材の見境のない大量消費は見直す必要がありますが、使用すべきところには使用し、回収・リサイクルをしっかりすること（日本はこの点優等生です）、また、あやまって自然環境内に廃棄されてしまった場合においても、自ら分解されるような技術を用いることにより、問題の解決を目指すことが、トータルな観点では、一番省資源で環境保護的であると考えます。

　トータルなエコ社会の実現のために、今後もポリエチレンをはじめ適材適所な素材の製品の製造、環境保護に貢献する製品開発に積極的に取り組んでまいります。

清水化学工業株式会社
代表取締役会長 清水 充